新作イラスト、仕事9点、個展のオリジナル作品7点を更新しました。よろしかったらご覧ください。
9月の後半なのに東京は今日、猛暑日だそうです。
空にはウロコ雲が見えて、秋らしくなってきたような。。
猛暑ですが。笑
最近、稲泉連さんの『「本をつくる」という仕事』/ちくま文庫
という本を読んだのですが
一冊の本の成り立ちを「文字」「紙」「校閲」「装幀」などから
それぞれの専門分野の方に、丁寧に取材してまとめた読み物で
なかなか面白く勉強になったので、ご紹介しておきます。
筑摩書房 「本をつくる」という仕事 / 稲泉 連 著 (chikumashobo.co.jp)
こちらの本、所属している日本図書設計家協会のデザイナーの方から
プレゼントしていただいて、ありがたく思いました。
今、私たちが読んでいる本の「文字」ですが
もとは明治時代に「活字」といって、職人が金属を彫って作った文字
一つ一つを組み合わせて印刷していました。
その文字がとても美しかったそうなのですが、時代とともに
フォントとしてデータ化され、その美しさが損なわれてしまったそうです。
そこで「平成の大改刻」という文字全体を作り直す作業を
大日本印刷の方々が7年もかけてやり遂げたそうです。
明治時代の職人から現代のデザイナーによって文字は美しさを宿し
本として印刷され、私たちはそれを当たり前のように読んでいます。
とても静かで熱い愛情と努力が
一つの「文字」に込められているのだなと思いました。
本が好きな方、そうでない方でも楽しめる読み物だと思います。
それはさておき、「じゃぱとら」6月号(住まい教育推進協会)
森久美子さんの連載小説「木は生きている」
第二十六話 古民家の物語をつなぐリノベーション2
の挿絵を担当しました。
挿絵1:父親を見舞う主人公
挿絵2:鑿(のみ)を研ぐ